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吸い付き桟

テーブルやカウンターの天板などの木の反りを防ぐ工法です

吸い付き桟をほどこしたテーブル

吸い付き桟とは

吸い付き桟(スイツキザン)とは、木の反りを防ぐ伝統的な技法のひとつです。 テーブルやカウンターの天板など、広く平らな板を必要とする多くの家具に施します。

反りを防ぐための技法:吸い付き桟
反る方向

木は一定の方向に反る

木は一定の方向に反る性質があります。
木表の天板は、両端が上へ、中心が下の方向に反ろうとします。
この反りを防ぐために使われる技法のひとつが吸い付き桟です。

反る方向は決まっている
吸い付き桟

木の反る力を木の力で防ぐ

吸い付き桟は、天板の裏側に溝を彫り、蟻桟と呼ばれる桟を通します。 天板が反ろうとする力を、蟻桟が止めるのですが、反りを無理に止めるのではなく、天板の動きに柔軟に対応して、反りを防ぎます。 天板も蟻桟も柔軟性がある木だからこそできる技法です。

木の力は木で止める
吸い付き桟

同じ木かそれより硬い木を使う

吸付き桟の桟は、同じ種類の木を使うか、その木より硬い木を使います。木は、私達の想像以上の力で動こうとするからです。写真は、センの天板ですが、蟻桟は、センより硬いアサメラの木を使っています。

硬い木で木の強い力を制す

吸い付き桟

経験と技術が必要です

桟を差し込む溝は、先へ行くほど細くします。細すぎては桟が入らず、太すぎては桟がゆるみ過ぎてしまい、反り止めの効果がなくなります。この調節加減は、永年の経験が必要です。

先へ行くほど細くします
木の伸縮率

木の伸縮を妨げない吸い付き桟

木は、部屋の湿度に応じて伸縮します。縦方向の伸縮はほんのわずかですが、幅方向は大きく伸縮します。 その伸縮率には特性があり、柾目の伸縮が5とすると、板目の伸縮は10。柾目と板目では2倍もの違いがあります。 湿度の変化に応じて、木が伸びたり縮んだりするのですから、吸い付き桟の取り付けは、木が伸縮できるだけのアソビが必要です。
吸い付き桟は、接着剤は使いません。釘やビスも使わないのは、木の伸縮を考慮しているからです。 時々、鉄や木材をビスや接着剤で固定して反り止めと称している物を見かけますが、割れの原因となることがあります。

木の伸縮を妨げない
吸い付き桟

わずかなアソビを残し、木の性質に寄りそう

この吸付き桟は、機械化できません。ルーターで溝を彫った後、ノミを使ってわずかなアソビを残しながら、溝と桟を調整しなければできない工法です。手間はかかりますが、吸付き桟を施した家具と機械化されたライン生産の家具とでは、造りが全く違います。

手間はかかりますが、長く使えます
吸い付き桟

長く使える家具に

テーブルを選ぶ時など、天板の裏側を見てください。長く使える家具は、見えない部分の造りでわかります。

見えない部分で造りの良さがわかります

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